思考の廃棄場所

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リゼロとシュタゲに見る、ループものにおける相棒ヒロインとお姫様ヒロインについて。

 

リゼロとシュタゲを思い出して、ふと思ったことがあるので書き残す。

 

結論から言えば、リゼロは相棒ヒロインとお姫様ヒロインのポジションが入れ替わる物語だと思った。

 

まず、ループものにおける相棒ヒロインとお姫様ヒロインを説明する。

シュタゲで言えば、相棒ヒロインが紅莉栖でお姫様ヒロインがまゆりだ。

紅莉栖はオカリンがループを抜けるために最も頻繁に頼った印象がある。まさに相棒ヒロインだ。

まゆりはオカリンがループする目的と言える。文字通りまゆりの為にオカリンはループを繰り返していた。

 

まとめると、ループものにおいてはループを抜けるために1番頼りにする人物が相棒ヒロインであり

ループする目的となる人物がお姫様ヒロインである。(最終盤で紅莉栖がお姫様ヒロインを兼ねるが長くなるのでスルーする)

 

言うまでもなく、視聴者の印象に残るのは相棒ヒロインの方だろう。

主人公が頻繁に頼るので、登場の回数も活躍する場面も多い。

 

ここでようやくリゼロの話になる。

リゼロはレムがスバルの相棒ヒロインからお姫様ヒロインになり、エミリアがスバルのお姫様ヒロインから相棒ヒロインになる物語だ。

 

レムの相棒力とヒロイン力は凄まじかった。

一度はガチで折れたスバルのケツを引っ叩いて、奮起させる。

さらに白鯨戦では文字通りの相棒ポジションとして活躍していた。

しかもIFルートではスバルと駆け落ちする。

どえらい相棒兼ヒロインだ。

 

翻ってエミリアは良い子だが良い活躍シーンがない。

スバルがループする動機になっているのは非常に納得感があるが、心身共に未熟な面が表面化する印象がある。

城での一の騎士騒動の後の大喧嘩は言うまでもなく、ベテルギウスには毎回殺されてしまう。

まさにお姫様ヒロインだ。

 

しかし物語が大きく動いた結果、レムは相棒ヒロインからお姫様ヒロインに

エミリアはお姫様ヒロインから相棒ヒロインにポジションが入れ替わる。

 

暴食と強欲の襲撃と聖域編で2人のポジションが入れ替わった。

レムは昏睡状態に、エミリアは過去と向き合い、ありうべからざる今を見て、いずれ来たる災厄の未来も見た。

その結果エミリアのメンタルが安定し、スバルの相棒ヒロインになった。

 

エミリアが相棒ヒロイン化することを自然にこなしている。

この点がリゼロの特異な点であると思う。

 

普通に考えれば、視聴者が心理的にクッソ贔屓するレムを押しのけてエミリア相棒ヒロインに収まると恐ろしく顰蹙を買うだろう。

エミリアよりレムを出せ!」といった感じで。

 

しかし、私はこの記事を書くまで、エミリアがレムのポジションに入ったことを意識すらしていなかった。

エミリアの試練がかなりキツかった点やスバルが聖域編でめちゃくちゃ追い込まれていたからか、レムとエミリアのヒロインとしてのポジションについて意識を向けていなかった。

 

この巧妙な心理誘導を意図的に行っているとするとリゼロのヒットに一層納得がいく。

 

最後になるが、レムが目覚めた後のエミリアとレムのポジションが気になる。

相棒ヒロイン兼お姫様ヒロインを2人とも兼ねるのか、それとも相棒ヒロインとお姫様ヒロインを分けあうのか、血みどろのヤンデレバトルに発展するのか、リゼロの今後が楽しみである。